イタリアワインの最高峰の1つと言えば”バローロ”
イタリアワインの王とも言われるワインです。
その中でも神格化して語られるのが
ジャコモコンテルノのバローロ・モンフォルティーノ。
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そのモンフォルティーノを生む畑フランチャに接した南西向き、
標高350mの偉大なクリュ、ボスカレートを所有。
1900年代から栽培農家として、
1950年代から父親によるワイン造りを開始。
1993年に息子である現当主へと切り替わりました。
かつてのバローロは飲み頃になるまで数十年を要し、
ワインにおいてその地位は低く評価されていました。
それを変えたのがバローロボーイズとも言われるモダンバローロの生産者達。
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具体的にはエリオアルターレやパオロスカヴィーノ、サンドローネといった生産者達で、
彼らはグリーンハーヴェスト(収量を抑える為に未熟な果房を除去。残された果実の熟度を上げる手法)や
バッリク(小樽)、
ロータリーファーメンター(回転式醗酵槽)を導入。
早飲みでインパクトがある造り。
それらはアメリカで高評価を受け、
バローロの地位を回復させるに至りました。
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ジャコモコンテルノやジュゼッペマスカレッロは
伝統を重んじる造りを続け、
その評価はまた別格のものです。
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プリンチピアーノは2002年にロータリーファーメンターを売却、
大樽を購入し、伝統的スタイルへと転換していきました。
栽培や醸造の変化は、味わいにも大きく影響し、
濃いスタイルのピエモンテのワインから、
飲み心地のやわらかなスタイルへと年々変化。
濃いスタイルというのは世界的に求められる傾向であり、
この事で世界中のワインが画一的な方向へ向かって行っています。
バローロへ使われるネッビオーロというブドウは
本来、柔らかなタンニンでアルコール度数が低く、
『イタリアのピノノワール』とも例えられるブドウ。
プリンチピアーノはそんな昔のネッビオーロを感じることの出来る
数少ない造り手です。
いくつかのキュヴェをご紹介。
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バローロ・セッラルンガ
セッラルンガ・ダルバ村。トップキュヴェである
ボスカレートの畑のうち、1999年植樹の
比較的樹齢の若い3.5haの区画から造られるバローロ。
フェルディナンド本人が
「レストランで€100で飲めるバローロを造りたい」
という思いを込めた通り、
親しみやすい印象。
未熟果をあえてブレンドすることで、のびの良い酸味が生まれバランスが良い仕上がり。
本来のネッビオーロを感じられる希少なキュベ。
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バローロ・ボスカレート
まさにプリンチピアーノのフラッグシップと呼ぶに相応しい仕上がり。
圧倒的なスケール感と迫力。
2008年がようやく飲み頃。オススメです。
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ランゲ・フレイザ
ピエモンテでも失われつつあった品種「フレイザ」。
明るいルビーの色調と伸びやかな果実味、フレッシュな赤さ。
造り手によっては微かな発泡性を帯びるこのブドウは
生産者が減少傾向にあり、
プリンチピアーノでも一度はブレンドのみとして使われていたが、
単一品種として復活。
ガメイのニュアンスを足したネッビオーロのような味わいがフレイザの魅力。
他のどのブドウでも代え難く、復活がとても嬉しいキュベです。
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バルベーラダルバ・ロムアルダ
2014年をもって生産を終了してしまったキュベ。
セッラルンガダルバとモンフォルテダルバの境目にあたるピアンロムアルダに位置し、
古木のみから生み出されるこのワインはネッビオーロにも並ぶ骨格を持ちながら、
一般には酸味をネガティブに捉えられがちなバルベーラの魅力を最大限に引き出したワイン。
そのスケールとバルベーラの真髄は圧倒的です。
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その他にも
カジュアルネッビオーロとしてその魅力を最大限に発揮するランゲネッビオーロや
高貴な雰囲気を持ち合わせるドルチェット・ダルバ”サンタンナ”。
様々な価格帯とブドウでピエモンテワインの面白さを感じさせてくれる造り手です。
最近はラベルとボトルデザインが変更となりました。
個人的には以前のラベルの方が好みではあります。
でも、現代における最高峰の古典的バローロの生産者
”プリンチピアーノ”
ぜひお飲みください。