cacciaは狩猟。なので、カッチャトーラは猟師風です。
この料理はトマト煮込みやビネガー煮込みなど本当に色々なバリエーションがあります。
伝統料理としてはローマのアバッキオアッラカッチャトーラ(乳飲み仔羊のビネガー煮込み)というお祝い料理が有名。
日本では鶏のトマト煮込みが一般的。
狩猟が本来の意味と考えると、
ハンターが山で獲った獲物をその場で捌いて、
さらには生えていた野草やキノコを入れて煮込んだのかなと思います。
そうなるとトマトはわざわざ持っていったのかやイタリア人なら持っていくこともあるのかなと思いを馳せながら煮込んでいく訳ですが、大事なポイントが1個だけあります。
それは1つの鍋で作る事。
狩猟に何個も鍋を持っていく人はいない訳で当然といえば当然です。
そんな風に歴史を夢想しながら料理を作っていくのも楽しいのですが、ここではやめて調理法に帰ります。
ソフリットを作り、そこへ骨つきの仔ウサギを入れ、オーブンで蒸し焼きの様な状態を作ります。
前述のアバッキオや羊はビネガーの水分と溶けた脂だけで煮込むのですが、今回は白ワインとオリーブ、赤ワインビネガーだけで煮込んでいます。
肉の焼けた風味と肉や骨から出た旨味がソースとなっていくという料理。
1つの鍋で肉を煮込めば後は何を入れても自由。
こんなおおらかさがなんともイタリアらしい料理”カッチャトーラ”。
ウサギは敬遠される事の多いお肉ですが、淡白で高貴な味わい。
オススメです。