今更言うまでもないのですが、オレンジから造る果実酒ではなく、広義でまとめれば白ワインです。
色調で白、赤、ロゼと分けていくと色味がオレンジ色なので
オレンジワイン(もしくはアンバーワイン)となります。
白ワイン用のブドウを赤ワインと同じように醸造することで作りますが、
白ブドウの果皮中にアントシアニンが含まれていないので、赤色にはなりません。
代わりに黄色系色素が溶出することで、オレンジに近い色調になります。
種や皮から来る苦味、油分のエッセンスが強く独特の味わいになります。
イタリアにおいても90年代後半にフリウリのグラヴナーが造り始めていましたが、
当初のそれは皮と発酵をさせる醸しに近いニュアンスだったと思います。
2000年代半ばにグラヴナーのラベルが変わった頃からより今で言うオレンジワインのニュアンスが強くなり、
ダミアンやラディコンもその流れへと合流し、世界的なブームへなっていったと言う印象。
フリウリのカルトワインとして括られますが、この時点でミアーニとは一線を画したと考えています。
個人的な意見ですがオレンジワインは嫌いです。
もちろん全てのオレンジワインを飲んでいません。
なので早計にこう語るのは良くないのですが、
1本を食事と合わせて飲むという楽しみ方を出来ないと言う時点で、色物や珍味の一種と考えます。
ダミアンの完成度には理解もありますので取り扱いはありますが、率先して勧めてはおりません。
(メルローはニュアンスが違うので、プレリットはオススメしております)
加減を間違えた醸しやオレンジワインはシェリー香を纏い始め、
ブドウの旨味やミネラルを楽しむのとは違った世界となってしまう事も好きになれない要因の1つ。
そんな理由からモンテではあまり取り扱いません。すみません。