夏休みに訪れた土佐あかうしを取り扱う三谷ミート。

土佐あかうしの現状と黒毛和牛について驚く事を伺いました。
少し長くなりますがまずは和牛について。
日本の和牛は「黒毛和牛」「褐色和牛(あか牛)」「短角和牛」「無角和牛」の4種類。
褐色和牛は「土佐系」と「熊本系」の2種類があります。
現在日本各地で育てているあか牛は全て熊本をルーツとするあか牛。
土佐のあか牛は高知県内にしかいません。
まつ毛が長く、アイラインをしていて、鼻と尻尾の先が黒いのが特徴。

少ないというのは認識していましたが土佐あかうしの現在の飼育頭数は約2700頭。
実感するのは難しいですが、これは絶滅が危惧される程少ない数です。
日本では長らくA5やA4といった霜降り等級を重視してきたので、B3やB2で放牧地も必要とし、大きくならない土佐あか牛は生産者を減らす一途。
(AやBは歩留まり、数字は霜降りを表すので美味しさの指標ではありません。A5が最大なのでこの先はどんなに脂があってもA5 です。繰り返しますがそれが美味しいかは好みです。)
10年前より増えていきている現在でも飼育頭数があまりに少ないので品種改良等をする事は出来ないとのこと。
もちろん出荷していかなければ生産者がいなくなってしまうので、出来ることといえば大切に食べる事くらいしか無いのですが驚きました。
近年、赤身ブームもあり人気は出てきいるようですがまだまだ黒毛和牛を偏重する傾向はあると思います。
土佐あかうしは既に松坂牛より高価となっており、利益の為に安価な黒毛和牛を推しているだけかもしれません。
(実際に高知でも褐色和牛の”土佐あかうし”よりも、黒毛和牛の”土佐和牛”の方がよく見かけました。安いから売りやすいとの事。何にしても紛らわしいネーミングです。)
仮に本当に赤身ブームとなっても黒毛和牛は過去の遺伝子が残っていないので、品種改良(=霜降りの肉質になる遺伝子)前へ戻すことが出来ないというジレンマも抱えています。

もう霜降りでない黒毛和牛を育てることはできないのです。
ならば土佐あかうしの飼育頭数を増やせばいいと思うかもしれませんが、黒毛和牛と土佐あかうしは全く別。そんなに簡単な話ではありません。
柄だけでなく性格や大きさ、餌。全て違うのです。
(熊本のあか牛や外国のあか牛を飼育する生産者は増えていきていますが、その品質にはかなりバラつがあるのが現状です。)
絶滅しないように土佐あかうしを食べて行こうと思います。
(育てているので、実際には商業として成り立つ限り絶滅はしません)
放棄される里山が多くそれが熊の市街地への出没を後押ししている一面もあります。
放牧を必要とするあか牛は日本の里山を有効活用できるのではないかとも思いました。

あかうしと俺。