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ラ・ポルタ・ディ・ヴェルティーネ。
今は無いキャンティの造り手。
作るワインはキャンティクラシコとリゼルヴァ、ロザートの3種。
その味わいはアマローネにも通ずる、
凝縮した果実味とハーブのニュアンス。
それでありながら、芯の通った酸とスケールの大きさは
キャンティの中で秀逸な存在であったと今でも思います。
醸造を勤めていたのはジャコモ・マストレット。
彼はサンジョベーゼの神とも称される
故ジュリオガンベッリに教えを受けた最後の弟子の一人。
ジュリオガンベッリは徹底した管理による長期マセレーションを実施、
(それはセラーの衛生管理からブドウの栽培に至るまで)
そのことによりサンジョベーゼのポテンシャルを最大限に発揮し、
格調高く、凛とした姿のワインとなります。
彼がエノロゴとして参加したワイナリーは、
カーゼバッセやモンテヴェルティーネ、
ポッジョディソット、
ビッビアーノなど錚々たるものでした。
もう少しナイル川やアマゾン川のように話を蛇行しますと、
これらの造り手が現在ジュリオガンベッリの
意思を継いでいるか、
また、ジュリオガンベッリ賞を受賞したエノロゴが
ジュリオガンベッリの雰囲気を
携えているかというと、
それは疑問ではあります。
そろそろ話を戻します。
2006年にスタートしたこの理想とも言える
キャンティはオーナーの会社の倒産という
出来事に端を発し、支援者は現れたものの、
2012年のヴィンテージで最後になりました。
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ラベルはジュリオガンベッリによるもの。
リゼルヴァの2010年と
スタンダードキャンティの2011年を
まだ大切にとってあります。
2011年はカンティーナの移動があり、
当初は状態が不安でしたがそれも落ち着いております。
そろそろ最後の飲み頃ではないでしょうか。
円熟したキャンティをぜひお楽しみ下さい。
ちなみに気になる
ジャコモ・マストレットの近況ですが、
キャンティコッリセネージにて
トッレ・アル・トルフェという
新たなワイナリーで
その手腕を発揮しています。
ラ・ポルタ・ディ・ヴェルティーネとは
また違ったスタイル。
近日改めてご紹介致します。