今回は小麦とパスタの事。
パスタには大きく分けると乾麺とフレスカと言われる生麺があります。
これは、そばやうどんの乾麺と違い
かなり違うものです。
大まかにいくと、
乾麺の材料は硬質小麦です。
一方、フレスカは硬質小麦と軟質小麦です。
この硬・軟というのは小麦の種類でして、
そもそもグルテンの含有量が全く違います。
硬質小麦の80%はイタリアの小麦をルーツとしているぐらい、
イタリアは硬質小麦の国です。
余談ですが、加えて豊富な水により水車を回し、
小麦を挽く事ができたのでイタリア料理にパスタが産まれたるといわれています。
昔の日本にもあったやつです。
最近悪者にされているこのグルテンですが、
水を加えると粘りが出て弾力が出るという性質があります。
含有量の多い硬質小麦が主流の南イタリアではこの性質を使い、
様々な形の立体的なショートパスタ(オレキエッテなど)を生み出しました。
ただし、弾力のせいで薄く伸ばし、
麺状にしていくことには向きません。
軟質小麦の採れる北イタリアでは、
これに卵を練り込むことでさらに粘りをだし、
タリアテッレなどのパスタを産み出しました。
ピエモンテのパスタ “タヤリン”
パスタの形状や文化の違いはこう言った所からも来ていたんです。
モンテでも、南イタリアのショートパスタには硬質小麦のセモリナを多めに、
卵を練り込むパスタでは、軟質小麦のリスドォルを多めにブレンドしています。
因みに日本の小麦も軟質小麦ですので、
麺状のもので、立体的なものはありません。