LA TUNELLA
ラ・トゥネッラ
北イタリア
フリウリの造り手で
とても好きな造り手でした。
フリウリ・ヴェネツィア=ジューリア州
1800年代後半よりメルローやシャルドネといった
フランス品種のブドウを多く栽培し始めた地域であり、
白ワインの聖地とも呼ばれています。
元々は冷涼地域らしい引き締まった果実味と
爽やかなミネラル感のあるクリアな白ワインが主流でしたが、
近年はブドウの果皮を漬け込んで作る製法や
ブドウの完熟と摘果によるボディーのあるタイプ、
ある意味カルト的な物も増えてきています。
世界的な流行で、各地で多くなってきた手法ですが、
果実の凝縮と摘果を繰り返すと、糖度が上がるため
必然的にアルコール度数も上がります。
個人的には少し未熟果が入っている方が度数も下がり、
酸味も出るので好きです。
さて、話をトゥネッラに。
フリウラーノやリボッラジャッラ、
レフォスコといった地ブドウから
シャルドネやピノグリージョ、
メルローといった国際品種まで
幅広く育てています。
単一ブドウのワインはそれぞれのブドウの個性を明確に感じる事ができます。
共通しているのは、白ワインは皮の苦味や溌剌としたミネラルがあり、
イタリアらしい仕上がり。赤も国際品種であっても、
イタリアらしいニュアンスがしっかり感じられます。
上級キュベは混醸されているタイプ。
個人的にはフリウリの真髄は単一よりも混醸にあると思います。
veduta dei colli orientali del furiuli
Il vigneto del biancosesto
今は収穫の真っ只中。
ポイントはエチケットにもあります。
なんといってもかわいい。
出会ったきっかけもガンベロロッソの試飲会会場で
ラベルが目に止まったからでした。
そして、ラベルによってキャップシールまで変えたり、
キュベによってボトルの形状を変えています。
箱まで銘柄毎に作っています。
細かなこだわりがワインにも感じられる造り手です。
しかし今は健全なインポーターによる輸入がなく飲むことができません。
復活を望む作り手です。