骨付きの仔牛のリブロースにパン粉をつけて揚げ焼きにしたものがコトレッタ。
最も一般的な物は象の耳’orecchia d’elefante’と言われる薄く伸ばしたスタイル。
(このままメニュー名になっていることもあります)
コトレッタ ミラネーゼcotoretta alla milaneseです。
ただ、ミラノ市の公式にある伝統料理にはコストレッタcostoletta alla milaneseとあります。
コトレッタとコストレッタ。
ただの訛りかと思っていましたがそうでもないようです。
コストレッタはリブロースの事。
伝統的なコトレッタは骨付きの仔牛のリブロースを揚げた貴族料理。
揚げ焼きに近いので、油の量は少なくて済みますが、仕上げにバターを加える点は豪華でなんとも貴族的であります。
伝統的なスタイル。ミラノ・サヴィーニのコトレッタ。
しかし、このままでは仔牛のリブロース以外はコトレッタではないことになってしまいますが、現在ではもも肉や豚肉、鶏肉、魚まで様々なコトレッタがあります。
貴族料理であったコトレッタを庶民が楽しむために、薄く伸ばしてボリュームを出す調理法が広まり、さらには部位に拘らないおおらかさでさらに庶民の間に広まっていったのでしょう。
そうしてイタリア全土に広まったコトレッタはプロシュートとチーズソースを合わせたボロネーゼや中にチーズを挟んだヴァルドスターナ等色々なものがあります。
イタリアどころか日本へも広まっています。
コトレッタ(コートレット)→コートレッツ→カツレツ→カツ
かなり無理があります。
伝統的スタイルはやはり骨付きのリブロース。
これを差別化する為の表現がコストレッタなのでしょう。
骨付きを表していることが多いです。
トラットリーア・デル・ヌオヴォ・マチェッロのコトレッタは分厚め。
肉の旨みも楽しめるコトレッタです。
モンテでは一度柔らかく炊いた仔牛のタンをコトレッタに。
分厚めです。
タン元とタン先それぞれの旨みをお楽しみください。
テイクアウトでは象の耳’orecchia d’elefanteもあります。
夏はさっぱりケッカソース。
これを煮込んだブラチョーラリファッタもたまに作ります。
カツ煮。うまいです。
先日はメイン料理でシマアジとムール貝のコロッケのセコンドも作りました。
夏は揚げ物が食べたくなります。
おすすめです。