シチリア西部の県はトラパニ。
ワインや海塩でも有名な地域です。
この県にある小さな村がカステルヴェトラーノ。
オリーブで有名ですが、今はパンで世界的に注目されている町です。
古代小麦であるトゥンミニーアやルッセッロを使った黒いパン。pane neroです。
カステルヴェトラーノの黒パン。
古代小麦はその名の通り原種に近い小麦から作られる小麦粉。
イタリアは日本に比べると当然ですが多くの小麦を食べます。
それでもその小麦がどこで採れたか。
遺伝子組み換えなのか。
栽培状況はどうだったのか。
これらを知ることは難しいです。
さらには、グルテン不耐性や小麦アレルギーの人が増えているという現実もあります。
古代小麦はそういった人でも食べる事ができる場合もあり、
地産地消やスローフードの観点からも注目を集めていいます。
カステルヴェトラーノにある最古の製粉所がモリーニデルポンテ。
伝統的な石臼挽きにこだわりながらも、現代的な設備も導入しています。
現社長であるフィリッポ・ドラゴは古代小麦へ情熱を注ぎ、
博物館に保存されている古代小麦の種を譲り受けるなど精力的な活動を続けています。
EUが定める「種子会社の登録品種以外の種子販売を禁止する」法律への戦いをも繰り広げ、
最終的にシチリア原産種の古代小麦の販売を勝ち取ったほど。
そんな彼の努力もあり古代小麦はイタリアでもブームとなっています。
しばらくの間日本では欠品しており入手が出来なかったのですが、今後は在庫を確保しながら仕入れていきますのでモンテで使うセモリナ粉はモリーニデルポンテのセモリナを使用します。
日本では1kgサイズ。
香り高い小麦の香りをお楽しみください。