イタリアではあまり見かけない気がします。
強いて言うとタリアータなのですが、タリアータというとカットして出てくるステーキといったニュアンス。
ルッコラとパルミジャーノが定番。
タリアータは切ったと言う意味。
ステーキはビステッカとなります。
ここで紹介するのは日本のイメージにあるローストビーフです。
本来のロースト(イタリア語ではarrostoアッロースト)は薪火のオーブンで遠くから火を当てるという調理法。
ローストビーフならば鉄串にさして、クルクルと回しながら火を入れていきます。
直火であるグリルで作るビステッカとの1番の差は本当はここにあります。
それを直火から鉄板1枚(フライパン)を挟んで火を入れていくのですから邪道と言えば邪道。
ですが、そんなことも言ってられません。
なので、フライパンだけかもしくはオーブンを使って火を入れていくわけです。
簡単な料理ですが火入れの加減意外と奥が深い。
重要なのはどれくらい火が通っているかという想像力。
後は経験でお好みのレア加減を見つけてください。
まずは塊のお肉を用意します。
塊のサイズはお好みで。
フライパンのみで仕上げるならば、3cmくらいがいいかもしれません。
牛の種類や部位はお好みですが、大きな塊ならもも肉が。
薄めの塊ならばももかサーロインが向いていると思います。
サシの加減はお好み。霜降りが好きでしたら等級が高いものを選んでください。
A5やA4という数字の部分がサシの入り方を示す数字なので、多いほどサシが入っています。
(AやBは歩留まりを表す物です。なので、等級と言いますが、美味しさを表すわけではありません。)
モンテではローストビーフには土佐あか牛のメスの内ももを使っています。
(タリアータにはオスを使っています)
牛はオスの方が味がしっかりとしていて、メスはきめが細かく優しい味わい。
ブランドによってはメスのみとしていたり、人によってはメスを重宝しますが、好みかと思います。
用意したら後は焼くだけ。
一度常温に戻したら、周りを焼き、真空。
60℃のオーブンで芯温54℃まで加熱します。
出来たら冷やして完成。
最近では家庭用低温調理機もありますのでこちらでも構いません。
まあ、こうなるとローストとは何なのかともなりますが、邪道ついでの邪の道です。
焼いて直接オーブンで作る場合は150℃くらいの低温オーブンで加熱していきます。
もしくはフライパンで焼き、休ませてはまた焼くを繰り返していきます。
そのままスライスでも美味しいです。
きめの細かいロゼです。
薄めのお肉を用意して、焼きながら表面を削いで食べていくのもオススメです。
温かいローストビーフで、焼けた香りをしっかりと感じられます。