引き続きスプマンテのご紹介。
ここまではヴェネト。
ここから南下していきます。
ロンバルディア州
ディベッラ
ロンバルディア州のスプマンテといえばフランチャコルタです。
シャンパーニュ方式にこだわり、大手メゾン的なブランディングに重きをおいているのがフランチャコルタ。
豪華絢爛な物が多いです。
残念ながらモンテには今はありません。
ディベッラはフランチャコルタの栽培・醸造基準を満たしていながら登録をしていない為フランチャコルタを名乗れません。
ノンドサージュで造るワインはふくよかさやブドウの旨みを感じるシャンパーニュといった仕上がり。
華奢でエレガントです。
シャンパーニュ地方では、シャンパーニュの名前を付けずにワインを造る事自体が認められていません。
スーパートスカーナ的にフランチャコルタを名乗らず、フランチャコルタエリアでのワイン造り自体は認められる事はイタリアのおおらかさを表している気がします。
このおおらかさがなければ、サッシカイアも産まれなかったのかもしれません。
そもそもなぜシャンパーニュに畑があるとシャンパーニュを造らなければならなくなるのかは謎です。
自分の土地なのに。
話がナイル川のように蛇行しておりますので戻ります。
次は
エミリアロマーニャ州。
チンクエカンピ
ワイン名はスペルゴラ・デッラ・エミリア・メトードクラシコ・ノンドサート・スプマンテ・パルティチェッラ 128 2021
長すぎます。
チンクエカンビはランブルスコの生産者。
ランブルスコといえば、甘味の強い赤いスプマンテです。
古来からの土着品種にこだわり、ビオロジック栽培や不耕起栽培に取り組むチンクエカンビは一般的なイメージのランブルスコとは全く異なります。
醸造時の亜硫酸も無添加。
詳しくはわかりませんが、ドサージュはされてないのではないのかというくらい甘みはないです。
ランブルスコはビオのニュアンスがやや強め。
今回仕入れている物はスペルゴラという酸味の強いブドウを使っており、透き通った酸が魅力的。
ノンドサージュで甘みはありません。
瓶詰め時に収穫した時のブドウ果汁を詰め瓶内2次発酵。
ノンドサージュのスパークリングワインというのは飲み慣れていない方が飲むと、要素を弱く感じてしまうので、勧めやすいタイプのワインではありません。
(良く言う辛口という物とは全く違う物。発酵の終わった糖分を楽しむニュアンスです。)
ブドウと酵母の旨みを感じるノンドサージュが僕は好きです。
ドライですが白身の肉やバターやチーズを使ったコクのある料理とよくあいます。
最後にもう一度蛇行すると、
酵母のニュアンスや澱と瓶詰めしている濁りとビオワイン特有の臭みや変な酸、過発酵のイースト臭は全く別です。
というか、保管状態が悪く、中の酵母が腐敗発酵しているに近いです。
そのようなビオワインが多いのも事実なのでお気をつけ下さい。
ちなみに、状態がよくても所謂ビオ臭いワインもあります。
これはまた別の話。
これに関しては好みなので好きな方は好きですが、僕は嫌いです。
あくまで個人の主観です。
最後はマルケ州。
ボッカディガッビア
ブドウはマルヴァジア。
こちらも亜硫酸無添加ですがキレイな仕上がり。
完熟の洋梨の様な風味。ジューシーなスプマンテです。