数年前はスーパーからもバターが消える程のバター不足でした。
あまり知られていませんが2023年9月頃からもバターが不足しており、国産バターが手に入り辛い状況です。
みなさん疑問に思うと思うのですが、2023年3月には生乳の生産調整で生乳の破棄が余儀なくされ、仔牛の価格暴落にも繋がりました。
なぜ、廃棄する程生乳が余った半年後にバターが足りなくなるのか。
しかも、バターは牛乳や生クリームと違って長期保存が可能な食材です。
捨てる生乳でバターを作っておけばよかったはず。
よく生クリームを作るよりも原料を多く使うバターは生産コストの問題から作られないのだという記事を目にしますが、この場合これは当てはまりません。
というか、生乳を多く使うバターの生産量が増えれば生乳の需要が増え、価格が上がるので生産者はこれを望むはずなので、理論的には逆です。
なぜバターが足りなくなったのか。
確かに、植物油脂の値上がりによるバターの需要増や酷暑による生乳量の減少もあるのですが、根本的な理由は作らないからです。
なぜ作らないのか。
一つ目の理由は脱脂粉乳が余るから。
バターを作ると必ず脱脂粉乳ができます。
バターの需要と脱脂粉乳の需要が噛み合わない為、脱脂粉乳の在庫が積み増してしまいバターを作れない。
もう一つは輸入バターを消費する為です。
どんなに生乳が余っても、日本は輸入は義務だという盲信でバターを輸入し続けています。
これを消費する為に、廃棄牛乳へ補助金を出す事でバターを作りづらくする訳です。
本来であれば、生乳を廃棄するなら脱脂粉乳を廃棄する方がいいはず。
牛乳と違って日持ちする脱脂粉乳は、廃棄ではなくフードバンクで使用する流れもあります。
生き物を扱う酪農に対しての安易な減産要請や生乳の廃棄要請をしながらバターを輸入し続ける政策の問題点は何なのでしょうか。
白物利権についてはより複雑なのでまた後日。