コンフィはフランスでもイタリアでも伝統的な「漬ける」という意味の調理法。
現代においても、ビストロからトラットリアまで幅広いお店で提供おり、
一般的にはオイルの中で90~100℃の低温で調理します。
硬い肉も柔らかくなり、
保存性も高まる調理法。
最近では低温調理のブームで自宅で作る方も多いのではないでしょうか。
しかし、イタリアであまりコンフィの表記を見かけません。
なぜか。
そもそもイタリアのトラットリアでは、
日本のように生から肉を焼くということは少なく、
白ワインやオリーブオイルと共に
オーブンでゆっくりとローストしておいた肉を
オーダーごとにフライパンでローストして、仕上げることが多いです。
アッロースト。
イタリアのトラットリアでは
pollo 鶏や
faraona ほろほろ鶏、
coniglio 仔うさぎといった様々なアッローストがあります。
しかし、前述の通り日本のように生から焼くということなく、
1度オーブン焼きにして置いたものを焼き上げて出すというのが一般的。
辞書でarrostoを引くと、英語のroastと同じで、焼くこととあります。
形態の差はありますが、焼き鳥もポッロッローストと呼べると思います。
羊串焼きはアロスティチーニとなるので、
もしかしたらポッロアロスティチーニかもしれませんが
そのことは一旦置いておきます。
火を通す準備段階がコンフィ。
それを焼くとアッロースト。
そんな所です。
モンテでは惣菜の定番で、
鶏のコンフィを販売しています。
1度アッローストしてありますが、
お好みでもう1度アッローストしてお召し上がりください。
最近は袋の中にオイルを入れ、低温調理するコンフィも流行っていますが、
しっとりというより少しパサついたニュアンスがコンフィの醍醐味だと思っていますので、昔ながらの方法で、オイルと白ワインを入れた鍋でゆっくりと作っています。